2024年4月からの時間外労働上限規制
2024/01/31
建設事業、自動車運転の業務、医師における2024年問題
時間外労働の上限規制
時間外上限規制の猶予期間が終了
2019年から施行されている時間外労働の上限規制から猶予されていた建設事業、自動車運転の業務、医師においても2024年4月から上限規制が適用されるようになります。
前提になる労働時間の基本的なルール
法定労働時間は労働者に労働させることができる上限時間のことであり原則として、一日8時間、1週間40時間です。つまり、労働基準法では労働者に一日8時間1週間40時間を超えて労働させることはできないこととされています。
一方で、一日8時間、1週間40時間とされる労働時間を遵守しようとすると事業がうまく回らなくなるなどの影響がでることがあるため、使用者と労働者の間で時間外労働のルールを取り交わし労働基準監督署に届け出ることによって一日8時間、1週間40時間を超えた労働を行うことが可能となることになっています。
時間外労働の上限規制
使用者と労働者の間で時間外労働のルールを定める際に原則として月45時間、年360時間という制限をあったもののそれを超えた時間外労働も可能であり実質的に時間外労働の時間数に制限はない状況となっていました。
このことが問題視され2019年から一部の業種を除き使用者と労働者の間で時間外労働のルールを取り決める際に時間外労働について次の4つの要件を満たすことが求められるようになりました。
・時間外労働が年720時間以内
・時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
・時間外労働と休日労働の合計が2〜6か月平均80時間以内
・時間外労働が月45時間を超えることができるのは、月6回が限度
2024年問題とは
2024年4月からこれまで時間外労働の上限規制が猶予されていた建設業、運送業、医師の業務においても時間外労働について上限規制が適用されるようになり、時間外労働が多い事業者は、労働時間、事業自体を抜本的に見直さなければならないような状況に陥るとされ業界全体で大きな問題とされています。
弊所での対応
賃金台帳やタイムカードの実績データをもとにして現状を再確認し、一部業務の見直し、取引先との契約見直しなど施行前までに対応を行っていく必要があります。
弊所では、これらの問題に対する相談の他、働き方改革や業務効率化に関する設備投資に関する支援を行っております。
興味、関心のある方は気軽にご連絡いただければ幸いです。
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